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ビタミン注射
サルやモルモットと同様に、ビタミンCを人間の体内で作ることはできません(豆知識:魚もビタミンCを作れませんが、魚のエサにはビタミンCが入っています。また、犬や猫やマウスは体内で作れます)。しかし、ビタミンCは人間にとって重要な作用を持っています。例えば、次のような作用があります。
- コラーゲンをつなぎ、皮膚に弾力を持たすのを助けます。
- 補酵素といって、体内で起こるさまざまな化学反応を助けます。エネルギーを作るときにも重要な役割をします。エネルギー源になるからといって、タンパク質や脂肪を摂っても、ビタミンCがないとエネルギーに変わらないのです。
- 強い還元力(=抗酸化力)を持ち、体の中に発生した「サビ」を除いてくれます。
- 副腎でアドレナリンを生成するのに欠くことができません。
- 鉄の吸収を促進します。
- 免疫アップにも作用します。
◎ビタミンCを効率よく取り入れる方法
ビタミンCは、口から多量に飲んでも作用を期待できません。なぜなら、吸収されずに排出されてしまうからです。ビタミンCは、細胞の活性化に欠かせないものですが、経口では一定量を超えると吸収されないため、内服しても、さほど意味がないのです。しかし、点滴で大量に血管内にビタミンCを送り込むことで、血中のビタミンC濃度を上昇させることができるとされています。ビタミンCがしっかりと細胞に取り込まれると代謝が上がり、細胞の新陳代謝を促進させます。
◎高濃度ビタミンC点滴療法
サプリメントなどでは摂取しにくいビタミンCを、点滴により高濃度のビタミンCを直接体内に点滴して血中のビタミンC濃度を上げ、シミやにきびなどのお肌のトラブルを改善します。血中のビタミンCを高濃度にすることによりエイジングケアなどの美容やさまざまな疾患の予防や機能の改善が期待できます。
ビタミンCは抗酸化作用が強く、全身の倦怠感や疲労の改善を早めます。風邪などのウィルスによる感染症も予防でき、全身の健康から美容までいろいろな効果が期待できます。
ビタミンCは余分に摂取しても尿から排出され、身体に蓄積することができない成分のため、定期的に摂取する必要がございます。
特に喫煙者の方は喫煙によりビタミンCが破壊されるため、意識的にビタミンCを摂取することをご提案致します。
【こんな方にご案内】
- にきび・肌荒れで
- しみ・しわ
- 疲労改善
- 風邪などの予防
- 免疫力強化。
【副作用・合併症について】
- 重篤な副作用は通常みられません。
- 血管痛が生じる場合がありますが、点滴速度を遅くしたり温めるなどで対処できます。
- 低血糖症状を起こすことがありますので、点滴前には食事を済ませてください。
- 腫瘍から出血する可能性があるので、低用量から開始します。
- 低カルシウム血症によるテタニー症状が希にあります。
【料金】
11,000円~26,400円(税込) 月1~2回で1クール3カ月で効果判定
【使用するビタミンC製剤】
(1)国産のビタミンC注射薬は防腐剤含有のため高濃度ビタミンC点滴療法には使用できません
高濃度ビタミンC点滴では、外国製の防腐剤の入っていない、ビタミンC注射薬(1本25g)の使用を推奨しています。その理由は、国産の注射薬(1本2g)には全て防腐剤(ピロ亜硫酸ナトリウム、チオグリコール酸ナトリウム)が添加されている為、製剤を何本も使う高濃度ビタミンC点滴に向かないからです。残念ですが、いまだ国産のビタミンC注射薬を使用しているクリニックがあります。点滴前に使用しているビタミンC注射薬について必ず確認しましょう。
(2)海外から冷蔵空輸されたビタミンC注射薬の使用を推奨
ビタミンC注射薬は温度変化によって不安定になるため、製造工場からクリニックまでUSP基準(米国薬局法)を満たした2~8℃の冷蔵保管が義務づけられています。わたくしどもは、点滴療法研究会マスターズクラブの会員であり点滴療法研究会の専門講習を受けておりますが、研究会が推奨する冷蔵空輸にて日本に出荷される製薬会社(マイラン社)のビタミンC注射薬を使用しています。
この治療法で用いられる医薬品は国内においては薬機法上の承認を受けていません。日本では未承認医薬品を、医師の責任において使用することができます。
※承認を受けていない医薬品・医療機器について「個人輸入において注意すべき医薬品等について」のページをご確認ください。
【注意点】
G6PD欠損症という赤血球膜の遺伝性酵素異常がある方は治療を受けることができません。G6PD欠損症がある場合は必ず主治医に告げてください。当会会員クリニックは、25g~50g以上のビタミンC点滴を行う前に必ずG6PDの検査を実施しています。また、腎不全で透析中の方はこの治療を受けることはできません。心不全、大量の腹水、強い浮腫のある方は、点滴で水分を血管内に入れることで病状の悪化を来す恐れがあるため、この治療ができない場合があります。
【副作用について】
アメリカのカンザス州ウイチタ市にあるリオルダンクリニックは、高濃度ビタミンC点滴療法によるがん治療を確立したことで知られている医療機関です。カンザス大学医学部と提携し、これまでに数万件以上の高濃度ビタミンC点滴療法を実施してきました。このクリニックで経験している副反応は軽微で、副作用による死亡例はありません。実際には殆ど副作用のない治療だと言えます。
なお、点滴を毎日行えない方には、それを補うための経口サプリメントもあります。近年では、ビタミンCをリポソーム化し、吸収率を高めたサプリメントもありますので、尿に排泄されにくく、ビタミンCの血中濃度を高く保つよう作用することが期待できます。
- 自由診療です。
- 未承認医薬品等は医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度の救済の対象にはなりません。
◎健康なお肌に必要な要素
生き生きとした健康なお肌を保つために必要なものは、ビタミンCだけではありません。ビタミンAもビタミンBもビタミンDも必要です。特に水溶性のビタミンであるB群は欠かすことができません。
ビタミンB1は脂質と糖質を分解して、うまくエネルギーとして使える状態にする作用がありますし、新陳代謝を促すため、病気の予防にもつながります。脂肪の蓄積を防ぐ作用もあります。糖質から得られるエネルギーは、脳や神経を正常に働かせる作用があるので、精神の安定やストレス緩和に関係します。お肌の健康にストレスが大敵なのは、実際に体感している方も多いでしょう。
一方、ミネラルも欠かせません。ミネラル不足は、体の健康だけでなくお肌の健康にも悪影響を与えることが考えられます。ミネラルというと、カルシウムやリンのように歯や骨の構成成分と考えがちですが、そのほかにも、マグネシウム、亜鉛、鉄、銅など30種類ほどあります。そのほとんどは三大栄養素の働きに大きく影響を与え、体の中でさまざまな調整機能を果たしています。人体の中でミネラルの構成比率は4%程度で、必要量そのものはごく微量なのですが、残念なことに人間の体内で作れません。
ミネラルの中でも、特に、亜鉛、マンガン、マグネシウム、銅、イオウ、ヨウ素などは、お肌を健やかに保つために重要なミネラル成分と考えられます。当クリニックの点滴には、こうしたビタミンB群やミネラルなどがしっかりと含まれていますので、関心のある方はお気軽にご相談ください。